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月刊コラム

2010年5月 口蹄疫流行の沈静化を祈る

 宮崎県で飼育されていた牛や豚に発生した口蹄疫が、わが国の畜産史上、最悪の広がりを見せています。5月13日現在で、殺処分された牛や豚は7万8000頭を超えました。過去に口蹄疫が発生したのは今から100年ほど前の明治41年と平成12年の2回。この時に殺処分された牛はそれぞれ500頭と740頭にとどまっており、いかに今回の流行が深刻なのかを物語っています。

 口蹄疫はウイルスによる伝染病で、ひづめを持つ動物が感染します。症状は口内やひづめの水泡、発熱などで、致死率は低いようですが治療法はまだ見つかっていません。感染力が強く、1997年に台湾で発生した際には385万頭の豚が処分されたということです。

 今回、殺処分された家畜は、全額が補償されることになったとはいえ、手塩にかけて育ててきた牛や豚を殺処分しなければならない農家の心情は痛いほど伝わります。畜産農業への情熱の瓦解も由々しき問題です。加えて、このような騒動のたびに問題になる風評被害も心配です。

 あっという間に感染が広がったのはなぜでしょうか。畜産農家一戸あたりの経営規模が大きくなっているのも、原因のひとつとして考えられますが、発生当初の国、政府の対応が十分ではなかったのではという非難の声も上がっています。

 千葉県は乳牛で全国5位、豚は全国4位の飼育頭数を数える全国有数の畜産県です。先月末に県内の全農場が緊急調査され、全ての家畜に異常は認められなかったということですが、当分は管理体制を強化すべきでしょう。改めて、国産の飼料用稲わら使用の徹底など、防疫への対策を続けていくことが大切だと考えますが、今回の口蹄疫流行が一刻も早く沈静化することを祈っています。

 

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