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月刊コラム

2012年8月 本格的な人口減少社会到来

 総務省が公表した住民基本台帳に基づく2012年3月末時点の人口動態調査によりますと、全国の人口は前年同期より26万3727人少ない1億2665万9683人になりました。これで3年連続の減少です。いよいよ、人口減社会が加速しはじめました。

 人口減の主な原因は少子化の進展です。出生数は4年連続で減って、調査開始以来最低になったということです。一方で高齢化が進み死亡者数は大きく増え、新生児の数を上回りました。

 これからの日本はどうなるのでしょうか。厚生労働省が今年1月に発表した推計では、2010年に1億2806万人だった人口が29年後には毎年100万人を超える勢いで減少、36年後に日本の総人口が1億人を割り込み、2060年にはなんと8674万人まで減ると予想されています。50年間で1都6県の人口がそっくりいなくなってしまう計算です。

 人口が少なくなると、まず経済活動に影響が出ると言われています。50年後には労働人口がほぼ半減し、現在のGDPを維持しようとすると、労働者は今の1・85倍の生産性を上げなくてはならないと試算されています。このほか、年金の問題など課題が噴出します。

 人口減少の流れは千葉県も同様です。首都圏のベッドタウンとして若い世代の流入が続き、右肩上がりで人口が増え続けてきた千葉県でしたが、今年3月末時点での総務省の人口動態調査による人口は前年比1万4032人減の614万7619人になりました。住民基本台帳による調査なので、県の常住人口調査と数字は合致しませんが、人口減少の傾向が見て取れるのはいずれも同じです。県は2010年につくった長期計画で2017年までは人口増加を続けると予測していましたが、7年早く減少に転じたことになります。

 千葉県の人口増加を牽引してきたのは東葛、京葉地帯への人口流入でした。それが、東日本大震災による地盤流動化や放射線量が高いホットスポットなどの影響で、流入にブレーキがかかりました。既に死亡者数が出生数を上回る自然減となっていましたので、全体として人口が減少するということになりました。

 国と同様に、県の施策は人口が伸び続けることを前提としてつくられてきました。それが一転して人口減の社会に突入したことで、施策も大きな転換が求められています。このため、県では「千葉県人口動態分析検討会議」を庁内に立ち上げて多角的に人口減少の要因を分析し、本格的な人口減少社会の到来に向けて千葉県が進むべき方向性を見極めることになりました。

 人口減少社会が避けて通れないならば、確実に成果をあげられる対応を図らなければなりません。労働力が不足するならば、ロボットの開発、中高年者の再雇用、人材の国際的な採用、保育設備を充実するなどして専業主婦の社会進出を促すなど、採るべき方法はたくさんあります。

 人口減少社会の到来は伸び続けることが是とされた社会から、落ち着いた成熟社会への切り換え点と考えるべきです。社会保障の問題、インフラの維持など課題は山積していますが、衆知を集めて来るべき社会に備えれば、真に人間らしい生活が送れる社会の実現も夢ではありません。

 

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