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月刊コラム

2015年7月 いじめ根絶を村松くんに誓う

 岩手県矢巾町の男子中学2年生(13)の村松くんがいじめを苦に列車に飛び込んで自殺したとみられる出来事は、担任の教師にSOSを発信しているのにもかかわらず適切に対応しなかったことが明らかになり、いじめ対策に新たな問題を投げかけています。

 「もうつかれました。もう氏にたいと思います」「しんでいいですか(たぶんさいきんおきるかな)」「もう市ぬ場所は決まっているんですけどね」連絡ノートに綴られた村松くんの訴えに担任教師は二重丸をつけて返したり、「上から目線ですね」「明日からの研修、楽しみましょうね」と、悲痛な訴えをはぐらかすような返事を書いていました。なんと無慈悲で無責任な対応でしょうか。助けを求める声を担任教師に無視された深い絶望が、村松くんを自殺へ追いやったのです。

 一部に担任教師は生徒からの信頼も厚く、熱心に取り組んでいたという声もあるようですが、それならば自らがとった一連の対応について堂々と説明をしなければなりません。上記のようなやりとりに、どのような正当性があるのか是非とも聞かせていただきたいものです。

 校長のいじめ防止への姿勢も問題になっています。町教委は学校長を集めた会合で、からかいや嫌がらせなど、いじめの前兆になりそうな行為を確認した場合、町教委に報告するよう指示しましたが、校長はこの指示を教職員に伝えなかったそうです。尾木ママの愛称で知られる教育評論家の尾木直樹氏は、担任教師をはじめとする学校の対応を「これじゃ生徒殺人学校!こんな学校が存在するのでしょうか」と憤っています。教育評論家ならずとも、村松くんが自殺するまでの経緯を知った者はだれもが唖然とし、そして怒りがこみ上げてくるでしょう。「いじめ」などという表現では到底生ぬるい、集団リンチ(教師含む)による殺人です。

 滋賀県大津市の男子中学生の自殺をきっかけに2013年、「いじめ防止対策基本法」が施行されました。同法では学校と教職員の責任として、いじめの防止と早期発見に取り組んで、いじめが起きていることが分かったらすぐに動く責任があると定めています。岩手県矢巾町の今回のケースでは、担任が早期発見の義務を放棄したどころか、生徒のSOSを無視しました。実際にいじめ撲滅に取り組むべき現場の教師がそうでは、いかに立派な法律を作ろうが、ただのお題目になってしまいます。

 もちろん、大多数の教員がいじめ撲滅に骨身を削っていることは承知しています。それでも後を絶たないいじめに、学校への監視・防犯カメラ導入も議論されています。

 教育には生徒と教師・学校の信頼がなによりも大切です。教育の場に監視・防犯カメラはそぐわないという意見はもっともです。一方で、教師の目が行き届かずに悲惨な結果を招くいじめがなくならない以上、カメラの導入はやむを得ないという意見もあります。また、目に余る学校側の隠蔽工作などもカメラの設置で防止できるかもしれません。インターネットを利用したある調査では「つけているだけでも、いじめの防止になる」「残念だが、もう教育の現場では解決できない」などの意見が寄せられ、賛成が反対を上回りました。

 いじめによる悲劇があるたびに対策がとられてきましたが、残念ながら今回の出来事によって、それでもまだ不十分であることが明らかになりました。今回の事例を厳しく追跡調査して原因を突き止め、これまでのいじめ対策の不備を浮き彫りにすべきです。

 また、いじめる側になるにはどのような背景があるのかなども究明しなければなりません。それには当然加害少年を特定し、徹底的に聞き取り調査と身辺調査(主に家庭環境など)を行う必要があります。よく加害者にも人権があるなどと言われますが、被害者に対する無遠慮な取材攻勢は許され、加害者が手厚く保護される現状は、異常の一言です。

 いじめの厳罰化も議論すべきです。いじめに加担した生徒には前科などと同様、一生拭うことのできない「いじめ加害者」の履歴をつけるなど、「いじめ」は犯罪であるという認識を徹底的に浸透させるのです。

 少々過激かもしれませんが、どんな手段を講じてでも絶対に根絶するという揺るぎない信念を持って取り組まねば「いじめ」は無くすことはできません。もう、終わりにしましょう。村松くんの痛ましい死をむだにしてはなりません。

 

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