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月刊コラム

2016年2月 ジカ熱の感染拡大を防ごう

 ブラジルなどで流行しているジカ熱の国内流行を防ごうと、成田空港などで検疫が強化されるなど厳重な警戒態勢が敷かれています。それにもかかわらず、ブラジルで感染した川崎市の高校生が帰国の際に検疫の網をすり抜け、帰宅後、発症するという事態が起こりました。この病気を媒介する蚊は5月過ぎには活動を始めるため、爆発的に流行する恐れもあります。海外から国内にジカ熱を持ち込ませない水際防止体制の強化が望まれます。

 ジカ熱はウイルスによって感染する病気で、1947年にアフリカのウガンダで見つかりました。ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されると感染します。発熱や発疹、関節痛が主な症状ですが、生まれつき頭が小さい小頭症との関連も疑われています。

 現在、中南米の国々を中心に32カ国・地域以上に感染が広まり、感染拡大の勢いは衰えていません。この病気の厄介なところは治療薬やワクチンがなく、感染を防ぐためには蚊に刺されないようにすることしかないという点です。世界保健機構(WHO)は緊急事態宣言を出し、「中南米以外の地域に広がる恐れがある」として、アジアでの感染拡大を危惧しています。

 西アフリカのエボラ出血熱流行以来のWHOの緊急事態宣言を受け、厚労省は感染症法施行令などを改正して、医師にジカ熱と疑われる患者が来院した際の保健所への報告を義務付け、各地の空港ではサーモグラフィーカメラを設置して、発熱者の識別に努めています。

 ここで思い出すのは一昨年のデング熱騒動です。70年ぶりに国内で患者が発生、世情を騒がせました。この病気もネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する病気です。このデング熱騒動に関連して、興味深い報告があります。一昨年の夏から秋にかけて感染した約160人のうち、約8割の患者が代々木公園で蚊に刺されて感染しましたが、翌年は代々木公園での蚊の発生が大幅に減ったというのです。理由として前年の9~10月に薬剤を散布し、成虫が卵を産む秋口の蚊や越冬する蚊を駆除したからだといいます。

 ジカ熱の特効薬やワクチンがないとすると、媒介する蚊の駆除も流行を防ぐ上で有効です。代々木公園でのケースを参考にして、人が集まる場所では秋口の薬剤散布を実施したほうがいいでしょう。

 ブラジルでのジカ熱流行は、2014年に開催されたサッカーワールドカップ観戦目的の海外観光客がもたらしたとも言われています。2020年には東京オリンピック・パラリンピック開催が予定されており、それまでに世界各地でのジカ熱流行が終息していなければ、国内にウイルスが持ち込まれる危険性が高まります。

 東京オリンピック・パラリンピックを待たずとも、わが国を訪れる外国人観光客は増加を続け、昨年は2000万人に迫まる勢いでした。海外からジカ熱のウイルスが持ち込まれないよう水際作戦を展開するとともに、国内で患者が発生しても流行させないような体制づくりが必要です。

 

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