千葉県議会議員 林もとひと オフィシャルサイト

月刊コラム

2016年4月 熊本地震

 熊本県を中心に九州の広い範囲で強い地震があり、多くの人が犠牲になりました。命を失った方の霊に手を合わせるとともに、被災者が一日も早く元の生活に戻れることができるように心からお祈りします。また、現地で被災者救援に当たっている行政、消防、警察、自衛隊、ボランティアの方々に敬意を表します。

 被災した方の一人は「なんで、こんなところで…」とため息をついたそうです。三陸地方を襲った東日本大地震、阪神淡路大震災などがクローズアップされ、九州は大地震に関しては空白地域でした。今回の大地震を受けて削除されましたが、熊本県へ企業を誘致するため、県が作成したWebサイト「企業立地ガイドKUMAMOTO」でも「熊本地域では過去120年間、マグニチュード7以上の地震は発生しておらず、安全地帯」と謳っていました。地震保険の保険料も全国最低クラスだったそうです。

 実はこの地震の空白地域というのが問題なのです。大地震が長期間発生していないということは、断層に大地震の源になるエネルギーが蓄積されているということなのです。 実際に断層にエネルギーが蓄積されていることへの警告が10年前にされていました。九州大学地震火山観測研究センターの発表で、今回の地震の原因となった布田川・日奈久断層にエネルギーが蓄積された空白域があり、熊本、宮崎でマグニチュード7級の大地震を警戒する必要があるというものでした。そして、警告通り、両断層が動いて震度7の地震が熊本県を襲いました。

 気象庁の解説によると、震度7の地震が襲来すると揺れに翻弄され、動くこともできず、飛ばされることもあるとされています。また、固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともあるとされています。そのような強烈な激震が熊本・益城町を立て続けに襲いました。ほぼ同じ場所で震度7の地震が連続して発生するのは例が無いそうです。さらに大きな余震が休む間も無く続けざまに襲来しました。

 大きな揺れで飛ばされ、家具が倒れ、家が倒壊する。幾多の人命を奪い、街に大きな傷跡を残した大地震に遭われた熊本の方々の心情は察するに余りあります。

 避難なされた人々の生活も心配です。小学校体育館などでの避難所生活ではプライバシーが無く、ストレスがたまります。幼い子供を抱え、他の人々に迷惑をかけたくないと、避難所に入らない人もいました。自動車で暮らす人も多く、長時間、窮屈な姿勢を保ち続けることで発症するエコノミークラス症候群で死者も出ました。一日も早く、自宅を失った方々に仮設住宅を提供できるようになればと思います。

 千葉県に暮らす我々もうかうかできません。関東南部を震源にする南関東直下地震の発生が危惧されています。さらに、いつ起きても不思議ではないとされているのが南海トラフ地震です。四国沖から紀伊半島沖を通り、伊豆半島に達する深い溝で、ここを震源地とする大地震が20年以内に発生する確率は48%、30年以内が71%50年以内になると90%だそうです。つまり、かならず大地震が発生するということです。

 相模湾から房総半島沖に伸びる相模トラフによる地震も心配です。この地域を震源域とする大地震の発生率は今後30年以内に最大5%と比較的低いのですが、万一発生すれば死者は最悪7万人、経済被害は160兆円に及ぶと試算されています。

 大地震を防ぐことはできません。災害を防ぐ「防災」は無理としても、まずは自らの命を守り、さらに十分な支援の手が届くまで生き延びていく「減災」「緩災」を真剣に考えることが重要です。

 

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