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月刊コラム

2020年9月 10月の台風上陸に備えよう

 昨年、台風で甚大な被害を被った日本列島ですが、今年はこれまでに本土に上陸した台風はゼロ。この時期までに台風の上陸が一つも無かったのは1951年の統計開始以降では11年ぶりだそうです。と言っても油断はなりません。10月以降に襲来する台風の方が強い勢力のまま上陸する可能性が高いからです。昨年、2つの台風で大きな被害を被った苦い記憶を忘れずに、台風に備えましょう。 

 昨年9月9日に千葉市付近に上陸した台風15号は観測史上1位、瞬間風速毎秒57・5㍍の暴風で大きな被害をもたらしました。家屋や農業施設が損壊、倒木などによる停電が長く続き、市民生活に大きなダメージを与えました。幸いにして、今年の上陸台風は皆無。過去最強クラスの勢力で接近・上陸の恐れと言われていた台風10号も列島に接近するにしたがって勢力が衰え、そのまま朝鮮半島に抜けました。それより前に東シナ海を北上した台風8、9号によって海水がかき混ぜられ海面水温が下がって、10号に新たなエネルギーが供給されなかったためとされています。本土直撃が懸念されていた台風12号も当初の予想より進路が東に変わり、列島にさしたる被害を及ぼしませんでした。

 このまま、台風シーズンが終わればいいのですが、油断はできません。平年の日本への台風上陸数は8月が0.9個、9月0.8個に対して10月は0.2個まで減少しますが、代わって強い勢力で上陸する恐れが強いからです。 2000年以降、10月に8個の台風が上陸していますが、そのすべてが上陸時まで強い勢力を保っていました。

 昨年10月12日に上陸した台風19号(令和元年東日本台風)は各地に大雨を降らし、修復が終わっていない台風15号の被災地に追い打ちをかけました。2017年10月23日には超大型の台風21号が上陸し、全国各地で被害をもたらしました。2004年の台風23号では100人近くの方が亡くなりました。

 現在、日本列島を覆って台風を跳ね返していた太平洋高気圧が徐々に東に移動し、台風が東日本に接近しやすくなっています。加えて今年は8月の好天で温められた東日本の海面温度が依然として高く、台風が勢力を保ったまま襲来する恐れがあります。これから、遠く赤道に近い南の海上で誕生する台風の進路に注意が必要です。

 それでは、台風に備えてどのような点に留意したらいいのでしょうか。日本気象協会は「普段から」「接近する前に」「接近してから」に分けて台風への備えを呼びかけています。「普段からの備え」として、屋根や塀、壁などの点検・補強、非常用品の備蓄、ハザードマップの入手が挙げられています。「接近する前の備え」は、庭木に支柱を立てたり、塀を補強するなどの家の周りの再点検、窓や雨戸の補強、浴槽に水を張るなどのライフライン断絶への備え、「接近してから」は用水路や海岸の見回りは絶対にやめる、外出を控えるなどが呼びかけられています。出水し、水位が70㌢以上になると、成人男子でも歩くのが難しくなると言います。市町村から避難勧告や避難指示があったら、速やかに避難しましょう。

 災害に直面した際にまず意識しなければならないのは「自分の身は自分で守る」です。そのためにも、事前の準備と心構えが大切です。

 

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