千葉県議会議員 林もとひと オフィシャルサイト

月刊コラム

2021年2月 新型コロナワクチン、接種始まる

 新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりました。接種が進む諸外国と比べおよそ2カ月遅れの開始ですが、ともかくも今後の接種スケジュールも示されました。順調に接種が進み、新型コロナウイルス禍から解放される日が来るのを心待ちにしたいと思います。

 日本でのワクチン接種が遅れたのは、日本人を対象にした治験に時間を費やしたせいです。その間、海外の臨床試験の結果や接種状況などを参考にして、効果や安全性を正確に見極めることができたと考えれば、納得もできます。

 ワクチンはまず、全国100カ所の国立病院機構の職員などおよそ4万人を対象に接種が行われます。医師や看護師、病院事務職員などを先行したのは、これらの方々が新型コロナウイルス感染症患者と接する機会が多いということのほか、接種に伴う副作用などの調査がしやすいからです。その後、3月12日から65歳以上の高齢者への接種が始まり、次いで基礎疾患のある人や高齢者施設等の従事者、そのあと、一般の方々への接種へと進みます。ワクチン接種が終わるのは来年2月末を予定しています。

 対象となる人には市町村から「接種券」が届きます。ワクチンを受けることができる医療機関や接種会場を探し、電話やインターネットで予約、「接種券」と運転免許証などの本人確認書類を持って接種を受けるという段取りになっています。

 2度目の非常事態宣言が発令され、さらに期間が延長されて、県民は不自由な自粛生活を送ってきました。そのかいあって、感染者は徐々に下降線をたどってきましたが、最近では下げどまりの様子も見られています。感染を抑えるにはやはり、ワクチンに期待するほかありません。

 ワクチンなどで8~9割の人が免疫を獲得すれば、新型コロナの流行は抑えられるといいます。WHOは世界の人口の7割が免疫を持てば、流行が終息するだろうという所見を発表しています。集団免疫という考え方です。オックスフォード大学などのメンバーからなる研究チームが「ブラジルのマナウス地域で新型コロナに感染した人が66%に達し、集団免疫が実現して流行が下火になった」という論文を発表しました。真偽のほどは確かではないということですが、この集団免疫を積極的に獲得しようというのがワクチンなのです。

 ワクチン接種で心配されるのは副作用です。国内ではジンマシン程度の副作用しか報告されていませんが、海外では重たいアレルギー反応であるアナフィラキシーの発症が報告されています。ただ、落花生を食べて気を失うほどのアレルギー反応を経験した人は医師に相談しなければなりませんが、花粉症程度のアレルギーならば接種に問題はないということです。

 人口の4割を超す人々がワクチン接種を済ませたイスラエルでは、接種したことを示す証明証を発行しています。スポーツジムやイベント会場などでは「グリーン・パスポート」と名付けられたこの証明証の提示を義務付けているそうです。接種率向上のためにもぜひ、我が国でも同様の証明証発行を検討していただきたいと思います。

 ワクチン接種が始まり、新型コロナ終息へ明るい光が見えてきましたが、接種開始から2年目に終息の兆しが見え、新型コロナが季節性のインフルエンザ程度になるには5年はかかるという説もあります。油断は禁物です。感染を防ぐための気配りを忘れないで日々の生活を送りましょう。

 

千葉県議会 インターネット中継

最新県議会リポート

成田のシティ情報ポータルサイト

TOP政策・提言プロフィール県議会リポート月刊コラムブログリンクお問い合わせ