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月刊コラム

2021年3月 県知事選挙を振り返る

 先の県知事選挙で我が自民党が擁立した関政幸候補は、多くの有権者から支持を得ましたが、残念ながら当選には及びませんでした。関候補に1票を投じてくれた方々に厚くお礼を申し上げるとともに、皆様の期待に沿えなかったことをお詫びします。

 自民党にとって、県知事選挙は候補者選定の段階からぎくしゃくとした選挙でした。森田健作前知事が出馬見送りを表明した後、自民党県連は前スポーツ庁長官の鈴木大地氏の擁立を決めました。鈴木氏は市立船橋高校出身のオリンピック金メダリスト。知名度は申し分なく期待が膨らみましたが、その後鈴木氏の後ろ盾と言われている森喜朗前首相の反対もあって出馬を辞退されました。

 鈴木氏出馬辞退の理由の一つとして、一部の県選出自民党国会議員が、すでに立候補を決めていた前千葉市長の熊谷俊人氏を推す動きを見せたことで、「自民党が一枚岩でない」ことを嫌ったためとではないか言われています。

 鈴木氏辞退で白羽の矢が立った関政幸氏は当時3期目だった千葉市緑区選出の県会議員。弁護士でもあり、県議会きっての政策通だった関氏は「子どもを虐待から守る条例」「手話言語等の普及促進条例」など多くの議員発議による県条例制定に携わってきました。若さに裏打ちされたバイタリティにあふれ、県知事に適任として立候補を要請された関氏は数回にわたってこれを辞退しましたが、最終的に「千葉県の未来のために」と出馬を決意してくれました。

 県知事選の結果は皆さんご存知の通りです。千葉市長として名前が浸透し、SNSやメディア等での発信も巧みな熊谷氏に対し、関氏には候補者選びから後手に回ったダメージが最後まで影響しました。加えて、新型コロナウイルス感染症の流行で自民党が得意とする大型集会などが封じられたのも残念でした。

 自民党が一枚岩になれなかったこと、そして候補者擁立に出遅れ、すでに首長会や各種団体などが熊谷氏支持で動き出してしまっていたことなど、さまざまな要因が影響し、自民党支持層の6割以上が熊谷氏に投票したとみられるそうです。

 県知事選での敗退を受けて、自民党県議団による「知事選検証委員会」が3月31日に開かれました。県議からの広く意見を集め、5月22日に予定されている党県連大会までに取りまとめます。委員長の阿部紘一県議は、「県民の信頼回復につながるよう、選挙結果を謙虚に受け止め、一から出直していかなければならない」と話しました。

 4月25日には衆参の3つの補選が控えています。さらに、9月の自民党総裁選の前に衆院解散があるのではという観測も渦巻いています。自民党としては、今回の県知事選の結果がこれらの選挙に影響するのを避けなければなりません。そのためにも、しっかりとした県知事選の分析・検討が求められています。

新型コロナワクチンの確保を

 医療関係者に続いて、いよいよ65歳以上の高齢者への新型コロナワクチン接種が始まりますが、現場では問題も持ち上がっています。1箱あたり195瓶、975回分のワクチンが4月26日の週までに千葉市など5市へ3箱、成田市など12市に2箱、その他の市町村へ1箱届きますが、その程度では管内の高齢者の数に遠く及ばず、それからあとの配分も不透明。市町村の担当者は「どのように高齢者への接種を行ったらいいのか」と頭を悩ませています。

 政府は6月末までに1億回分のファイザー製薬製のワクチン確保にメドが付いたと発表していますが、欧州連合(EU)がワクチンの輸出規制に乗り出すなど、世界中でワクチン争奪戦が起こっています。果たして目論見通りの数量を輸入できるのか懸念が残ります。

 我が国の新型コロナワクチン接種はイスラエルなど世界各国と比べて大幅に遅れています。高齢者への接種の後には一般への接種が控えています。国が発表したスケジュール通りに接種が進むよう、ワクチン確保への最大限の努力が必要です。

 

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