元千葉県議会議員 林もとひと オフィシャルサイト

月刊コラム

2021年5月 望まれる迅速なワクチン接種

 本県の「まん延防止等重点措置」が6月20日まで再延長されました。再延長期間中、船橋市、浦安市、柏市、千葉市など県内北西部13市の「まん延防止等重点措置」対象区域はそのまま維持されます。引き続いて飲食店に酒類の終日提供の自粛や午後8時までの営業が要請されます。

 菅首相の延長表明に先立って、思うように感染者が減少しない状況を重く見た千葉、神奈川、埼玉、東京の4都県はテレビ会議を開き、東京都の「緊急事態宣言」と3県の「まん延防止等重点措置」の延長を政府に求めることで一致しました。この会議で熊谷知事は「変異株の置き換わりが進み、強い危機感を抱いている」と訴えました。

 新型コロナ撲滅の切り札として期待されているワクチン接種が進められています。現在は、国内3600万人の65歳以上の高齢者が対象ですが、菅首相は「希望する高齢者に、7月末を念頭に、各自治体が2回接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいく」と打ちあげました。総務省・厚生省の5月の調査では、全国1741の自治体のうち、85%の自治体が「7月までに終了可能」と答えています。

 接種には病院やクリニックで行う個別接種と、大規模会場で行う集団接種があります。接種方法は各自治体に任せられていて、千葉市などは個別接種と集団接種をミックスして実施。船橋市はかかりつけ医などの市内のクリニック・病院で接種を受ける個別接種のみを採用しています。成田市は個別接種と集団接種を同時に行う方式で、イオンモール成田などに12の集団接種会場が用意され、市内33の病院やクリニックでも接種が受けられます。

 体制は整っているのですが、本県のワクチン接種の進行状況は芳しくありません。新聞社がまとめたところによりますと、5月23日現在で、県内の高齢者への接種は全国平均を大きく下回り、都道府県別でワースト2位だったそうです。この状況を改善しようと、県は今月中旬、千葉市内に大規模接種会場を設ける方針を固めました。

 都内の自衛隊による大規模接種会場では、県民もワクチンを接種することが可能になりました。県民への速やかなワクチン接種が進むよう期待したいと思います。

 70%以上の成人国民がワクチンの接種を受けた英国では新たな感染者が減少してロックダウンが緩和され、友人とのハグやパブの屋内営業が解禁されました。世界で最もワクチン接種が進むイスラエルでは、屋外でのマスク着用義務が撤廃されました。このように新型コロナワクチンの効果は世界各国で実証されています。我が国でもワクチン接種が急ピッチで進められ、感染の心配をしないで済む穏やかな日常が早く帰ってきてほしいものです。その時が来るまで、もうしばらく、万全の感染予防対策を続けましょう。

6月定例会議、17日開会

 6月定例県議会が6月17日に開会します。3月の県知事選で初当選した熊谷知事にとって初めての定例会です。臨時県議会で「県議会と切磋琢磨し多くの議論を行いながら施策を練りあげていきたい」と所信表明した熊谷知事がどう県政運営を行っていくのか、定例会での答弁ぶりが注目されます。

 

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