千葉県議会議員 林もとひと オフィシャルサイト

月刊コラム

2021年7月 コロナ猛威、災害時と同様の対応を

 千葉県や東京都などに緊急事態宣言が発出されていますが、新型コロナ感染の勢いが止まりません。8月12日の国内新規感染者は過去最多の18889人に達し、累計患者数は110万人に迫ろうとしています。千葉県内では1038人が罹患、累計患者数はわずか10日間で1万人増え、6万人を超えました。

 新型コロナ感染の急速な広がりは危機的でもあります。東京都のモニタリング会議では、専門家が都内の感染状況を「制御不能の状態」と断じました。災害時と同様に、自分で自分の身を守ることが必要とも勧告しています。

 国内の累計患者数が110万人ということは、およそ国民110人に1人が新型コロナに感染した計算になります。今は健康な人にとっても決して無縁な数字ではありません。人々の危機慣れが心配されています。今一度、自分や家族を新型コロナから守るための自衛策を徹底すべきです。

 流行終息への頼みの綱である新型コロナワクチンの接種が進行しています。今月12日現在で国民の半数近くの人が接種を済ませ、うち2回接種をした人も3分の1を超えました。ワクチン接種を2回済ませた人が総人口の60%を超えれば、集団免疫の効果が表れると期待されています。副反応が怖いなどの理由でワクチン接種を拒む人もいるようですが、一人でも多くの人がワクチンを接種し、集団免疫の獲得を目指しましょう。

感動を残し、東京五輪2020閉幕

 東京オリンピック2020が幕を閉じました。コロナ禍の中、開催か、はたまた中止かと議論を呼んだスポーツの祭典でしたが、ほとんどの競技を無観客としたことで、大会が直接のきっかけとなった新型コロナの流行拡大もなく、お茶の間観戦で世界の一流選手の戦いに感動し、「開催して良かった」と思うことができるオリンピックではなかったでしょうか。24日からはパラリンピックが開幕します。変わらぬ声援を送りましょう。

 日本選手の活躍が目立ちました。獲得した金メダルは27個、銀メダル、銅メダルを合わせた合計メダル数は58個でいずれも過去最高の成績でした。熱戦に沸いた17日間のアンケート調査をテレビ局が行ったのですが、「開催して良かった」という回答が61%を占めたということです。

 大会後、出場した選手から「開催してくれてありがとう」という感謝のメッセージが次々と寄せられ、私たちの心を温かくしました。一流選手といえ、コンデションをキープし続けるのは難しく、東京大会が中止になったとしたら、次のパリ大会に出場できる保証はどこにもありません。それだけに、オリンピックの晴れ舞台に立つことができた選手の喜びが手に取るように分かります。

 会場整理員や選手の誘導員に至るまで、大会関係者がその役割をきちんと果たし、スムーズに大会が運営されたことにも感心しました。大会の中止案も浮上し、それまでの打ち合わせや予行練習が無駄になる可能性もあったにも関わらず、しっかりと大会への思いを持ち続けた大勢の関係者に賛辞を贈りたいと思います。

 気になるのはパラリンピックを含めた大会の開催経費です。国が1兆600億円を支出、東京都は1兆4100億円、大会組織委員会が6000億円を負担することになっており、総額は3兆円を超える見通しです。誘致時点では約7300億円と見積もられていて、最終的に4倍に膨らむことになります。前回のリオデジャネイロ大会の2倍、2004年のアテネ大会の10倍にも膨らんだ開催経費はオリンピック史上、最大になったと言われています。

 大会が1年間延期になったことや、ほとんどの会場が無観客になったことが経費増に大きく影響しました。スポンサー契約を結んだ企業からの賛助金が数千億円入ってきますが、残りは国や都、組織委員会が負担しなければなりません。この負の遺産をどう処理するのか、注目していきたいと思います。

 

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