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月刊コラム

2012年3月 110番、適切な利用を

 私たちの安全・安心な暮らしを守る110番ですが、なんと全体の3割の通報が、緊急性がないなど110番通報にそぐわないものだそうです。いたずらや耳を疑うような通報も多く、本当に緊急性がある通報に支障を及ぼしかねないとして、警察では適切な110番の利用の啓発に力を入れる方針です。

 平成23年度の110番通報の受理件数は45万1,981件でした。前年より9,974件増加しています。110番といえば、事故や事件の際の警察への緊急通報手段ですが、このうちの13万8000件が、警察に対する要望や苦情、相談のほか運転免許の手続きや警察署の電話番号問い合わせなど緊急性のないものだったそうです。このほか、受理件数に含まれていませんが、いたずら電話などが約13万件あったということです。

 常識的には考えられないことですが、110番で道案内を依頼したり、104番代わりに電話番号を尋ねるのは日常茶飯事で、終電に乗り遅れたので休ませてほしいとか、携帯電話の電池が切れそうなので、充電させてほしいという通報もあったそうです。さらに「家の中に大きなクモが出て、殺虫剤をかけても死なないので何とかしてほしい」、「溝にカギを落として家に入れないので、ふたをはずして拾ってほしい」「子どもが言うことを聞かないのでしかってほしい」など、信じ難いような通報もありました。

 「電話がつながらないので、警察からラーメンを頼んでおいてくれ」などといった悪意のあるいたずらや嫌がらせの110番もしょっちゅうだそうです。無言電話も多いそうですが、本当に事件に巻き込まれ、声が出せない状態にあるのかも知れず、対応が難しいようです。切れた後で確認のために警察のほうからかけなおすのですが、やはり、ほとんどがいたずらだそうです。警察では目に余る悪質ないたずら電話について検挙する方針で、平成23年度中に8件、23人を虚偽申告として検挙しました。

 この110番乱用、いたずら問題を2月県議会の一般質問で取り上げたのですが、答弁に立った千葉県警本部長も「緊急性のある通報に影響を及ぼしかねない」と危惧していました。適切な110番通報の利用を啓発するために、ふれあいフェスタなどの広報イベントなど機会あるごとに県民に訴えていくそうです。

 昨年は東日本大震災や大型台風の襲来などがあり、「停電で信号機が消えている」などといった交通関連や、「家に水が入ってきた」といった災害関連の通報が前年の2倍に達したそうです。110番通報は身に危険が迫ったときのSOS信号です。常識と節度を保った利用を心がけたいものです。

 

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