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月刊コラム

2014年2月 大雪で狂った生活の歯車

 関東甲信を中心に2週連続して降った大雪は各地に大きな爪跡を残しました。山間部などでは孤立する集落が続出、道路は動けない車で埋まり、東急東横線では雪のため非常ブレーキが効かずに電車の追突事故が発生するなど、数十年ぶりの大雪はいたるところでアクシデントを引き起こしました。

 1メートルを超える積雪があった山梨県を始め、各地で大きな雪害が報告されていますが、2月8日、30年ぶりに観測史上1位の積雪を記録した千葉県でも電車が軒並みストップするなど、県民の生活歯車が大きく狂いました。輸送が滞って経済活動にも支障をきたし、雪で品薄になった農作物が高騰、家計を預かる主婦の悲鳴が聞こえてきました。

 雪国でしたら、この程度の積雪は驚くにあたらないのでしょうが、まとまった降雪が珍しく、これまで雪に対する用意がさほど必要でなかった地域の都市のもろさが如実に現れました。実際に来年、再来年と同じような大雪が降るかもしれません。雪国のように徹底的な対策は経費の面からも難しいのかもしれませんが、ある程度の準備は必要と思わせる今回の大雪でした。

 埼玉県では体育館の屋根が積雪で崩落、ほかにも公共施設の屋根が雪の重みでつぶれる事故がありました。これまで大雪と縁が薄かった地域の建築基準法の耐雪基準見直しが論議されるでしょう。

 鉄道や道路関係の方々には、大雪の際にも交通手段を何とかして確保する方策を考えていただかなければなりません。2月8日の大雪は週末だったために、鉄道が長時間ストップしても人々は自宅に閉じ込められるだけで済みましたが、平日の大雪でしたら大混乱は必至でした。

 高齢で、ただでさえ買い物に難儀するお年よりは雪に閉じ込められてさぞ、心細かったことでしょう。これら〝買い物難民〟の対策も考えておく必要があります。

 もちろん、一般の方々も大雪への認識や対策が必要です。特に自動車のドライバーは雪道への十分な認識が必要です。雪が積もった坂道に必ず見られるのが、スリップして動けなくなり、放置された無人の乗用車です。チェーンを装着しないノーマルタイヤの自動車は、登り坂は上れないと考えなくてはなりません。下り坂ではハンドルやブレーキが効かず、思わぬ衝突事故を引き起こすことになります。道路が雪で覆われたら、自動車は駐車場に置いて、電車やバスが動いているうちに帰宅する心積もりが必要です。

 この大雪でいっぺんに名を知られることになったのが南岸低気圧です。本州の南側を進む低気圧にシベリアからの冷たい気団が引きずられ、太平洋側に雪を降らせるそうです。ただ、低気圧が本州に近づきすぎても遠すぎても雪にならず、また、シベリア寒気団の勢いも影響するなど、降雪の条件はかなりシビアだそうです。今回はこれらの条件がぴったりと当てはまり、本州太平洋岸は未曾有の大雪になりました。
黒潮も南岸低気圧のコースに影響を与えるそうです。今冬の黒潮は房総半島沖で大きく蛇行しており、低気圧が本州から離れて、シベリアからの寒気を太平洋側に引き込みやすくなっているそうです。

 地球温暖化のせいでしょうか、昨夏の高温といい、地球の気候が少しずつ狂ってきています。気候変動への備えが大切な時代になりました。

 

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