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月刊コラム

2013年10月 ボランティアでポイントを貯めましょう!

  老人ホームなどでボランティア活動を行うとポイントがもらえ、介護保険料などに使用できる「介護支援ボランティア制度」が千葉市で始まりました。買い物などでおなじみのポイント制度とボランティア活動をドッキングしたこの種の試みは、既に幾つかの自治体で実施されていて、高齢者介護やボランティア活動への人々の関心を高める試みとして注目されています。

 ご存じない方も多いと思いますので、仕組みを紹介します。市が開催する研修を受講し登録をした65歳以上の市民が、市が指定した特別養護老人ホームや老人保健施設などで催しの手伝いや補助、入所者の話し相手などのボランティアを行うと積み上げ可能なポイントがもらえます。1日30分~2時間のボランティアで1ポイント、2時間以上で2ポイントの計算です。ポイントの累積上限は年間50ポイント。1ポイントが100円に換算され、介護保険料の支払いや社会福祉基金への寄付金に使用できます。

 介護支援ボランティアをポイントに換算する試みは2008年に東京都稲城市が実施して以来、神奈川県横浜市、東京都世田谷区、品川区、茨城県土浦市などが導入するなど、多くの自治体で取り組まれています。1年分のポイントを現金化して口座に振り込むところが多いのですが、千葉市の場合はポイントを何年にもわたって貯めることができ、将来、自分が介護サービスを受けた時の利用料に使えるのがユニークな点です。

 ポイント制度は私たちの暮しに深く浸透しています。スーパーや大型家庭電器店などでの買い物、クレジットカードの利用などでのポイントがお馴染みですが、飛行機に乗るたびに貯まるマイレージもポイント制度の一種です。最近では小中学生が塾に通うたびにポイントがついたり、お墓参りするたびにポイントがもらえたりするそうです。民間研究所の調べでは、国内11業種の2011年度のポイント・マイレージ年間発行額は9700億円以上と推計され、2013年度には1兆円を超えると言われています。

 このポイントと介護支援を結びつけたボランティア制度、まだまだ元気な高齢者の皆さんに積極的に社会参加してもらおうと考え出されたそうで、高齢化時代のグッドアイデアです。「ボランティアは見返りを求めない行為だ」という声も聞こえてきそうですが、必要以上に意気込むことなくボランティアを始めることができ、加えてボランティアを続ける張り合いができればそれに越したことはありません。
高齢者の社会参加を促すばかりでなく、ボランティアで体を動かすことで心身ともにますます元気になり、歳を重ねても介護の必要がない生活ができるようにという期待もこの制度に込められています。

 「介護支援ボランティア制度」は介護ボランティアとポイントを結びつけたものですが、全国の自治体では健康づくり、エコなどさまざまな分野で、市民を対象にしたポイント制度が行われています。たとえば東京都足立区の「あだちエコネットポイントカード」はペットボトルや飲料缶の自動回収機を利用するとPASMOやSuicaにポイントが付与される制度です。岐阜市の「ぎふ減CO2ポイント制度」は電気・ガス・水道の使用料削減実績や省エネ自動車、省エネ家電の購入などでポイントがもらえます。

 千葉市でも市民の健康づくりを応援するため、7月から自治会や事業所などが行う健康づくりの取り組みにポイントを付与する事業が始まっています。ラジオ体操やウオーキングなどの自主活動に対してポイントを付与し、500ポイント以上集めた団体には5000円相当の景品を贈るというものです。市川市では地域への関心を持ってもらおうと、市が指定するボランティア活動やエコロジー活動に参加したり、市のモニターでアンケートに回答するとポイントがもらえる「いちかわエコボカード」制度を実施しています。

 小学生だった頃、朝のラジオ体操に参加するとカードにハンコが押され、出席が良好だと景品として鉛筆がもらえたことを思い出します。市民の皆さんに社会参加や健康づくりを促すこれらのポイント制度、人々の暮しに彩りと張り合いを添えてくれることでしょう。

 

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