元千葉県議会議員 林もとひと オフィシャルサイト

月刊コラム

2021年1月 寒波襲来

 今冬は正月を挟んでたびたび大寒波が列島に襲来し、思わず震えあがるような寒い日が続きました。昨年が記録的な暖冬でしたので、10年に一度とされる寒波に一層、寒さが身にしみました。今後も寒波が押し寄せる日があると予想されています。引き続いて寒さから身を守る手立てが必要です。

 冬らしい寒さになったのは、強い貿易風で温かい海水がインドネシア付近に吹き寄せられるラニーニャ現象のせいとされています。暖かい海水によって積乱雲が発達しやすくなり、この影響で列島上空の偏西風の進路が捻じ曲げられて、北極上空の冷気が列島に到達しやすくなりました。

 冬型の気圧配置にはシベリア上空の高気圧が強い「押しの冬型」と列島付近の低気圧が寒さを呼び込む「引きの冬型」があるそうです。年末から年初めにやってきた寒波は「押しの冬型」で1月第2週には押し引き混合型の寒波でした。

 強い寒波の襲来で北日本などに大雪が降りました。年末には記録的な大雪の影響で、関越自動車道で最大2100台の車が3日間にわたって立ち往生しました。雪下ろしの最中に落下したり、屋根から落ちてきた雪の下敷になったりしてなくなる方も相次ぎました。

 大雪は地球温暖化と密接な結びつきがあるということです。気温が1度上昇するごとに大気中の水蒸気が7%上昇するそうです。地球温暖化による大気中の水蒸気が上乗せされ、近年、豪雨が多いのですが、冬の大雪も同じことが言えるそうです。年末に日本海の海面水温が平年より1~2度高く、強い寒波が海面上の水蒸気をたっぷり取り込んで押し寄せ、北日本などに大雪を降らせました。

 大寒波の襲来で、電力事情も黄色信号が続きました。テレワークの普及もあり、暖房器具の使用が増えて電力需要が一気に高まり、全国の電力会社で、使用電力が供給能力の90%を超える日が続きました。北陸電力や東北電力管内では1時期、99%に達したそうです。電力使用量が供給量をオーバーすると大停電が起こります。1965年の北アメリカ大停電も冬の寒さで暖房などの使用が大幅に上がったためのオーバーロードが原因でした。

 近年、発電の脱炭素で太陽光発電の占める割合が高まっていますが、太陽光パネルへの積雪で太陽光発電による電力供給が落ちたのも、電力ピンチの一因でした。

 本県や東京、大阪などの太平洋側への降雪は毎年、2月が最も多いという統計があります。車のチェーンやスコップなどの除雪用具、停電に備えた懐中電灯、ラジオなど、大雪への備えが必要です。

新型コロナ、ワクチンに期待

 世界の感染者が1億人を超えるなど、新型コロナウイルスの流行が止む気配を見せません。本県などに発令されている緊急事態宣言の延長も取りざたされています。東京オリンピック開催への悲観論も勢いを増してきました。

 望みの綱はワクチンの接種です。2月後半からの医療関係者への接種を皮切りに、国民への接種が計画されています。ワクチン接種などで国民の6~7割が免疫を持てば流行は沈静化するとされています。いち早く大規模にワクチン接種を行っているイスラエルでは3割を超える国民が接種を済ませましたが、早くも流行抑止の兆しが見られるようになったとのことです。大いに期待しましょう。

 

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