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月刊コラム

2014年7月 子どもを連れ去りから守ろう

 下校途中の児童を狙った連れ去り事件が岡山県倉敷市で発生しました。7月14日、小5女児が男に連れ去られ、5日後に無事、救出されました。小学校に通う小さな子どもを持つ親にとって、不安が募る出来事でした。

 事件を解決に導いたのは母親や近所の住民が不審な車のナンバーを覚えていたことです。また、位置情報が分かるGPS機能がついた携帯電話を持たせていたのも初動捜査に役立ちました。これらのことも参考に、私たちも児童の安全確保に様々な手を打たなければなりません。

 もちろん、県内においてもこれまで様々な対策が施されてきました。見知らぬ人に声を掛けられたり、後をつけられたりして、身の危険を感じたときに駆け込むことができる「110番の家」は、私たちの身近なものになっています。学区内での不審者情報が学校を通じて即座に保護者の携帯電話に通知されるシステムも、都市部の自治体を中心に広く運営されています。市川市や浦安市などでは、防犯カメラが取り付けられ、インタホンで最寄の警察署と話ができる防犯タワーが通学路に設置されています。

 最近では、防犯ブザーが子どもたちの必需品だそうです。電源を切っても位置情報を発信し続け、電源が切れる寸前に保護者にメールを送る連れ去り対応の携帯電話もあるそうです。セキュリティ会社はボタンを押すと電波を発信する携帯機器からの信号を手がかりにその位置を保護者に連絡、要請に応じて社員が駆けつけるサービスを手がけています。

 集団登下校などで、子どもを「1人にならない。1人にさせない」ことも大切です。もちろん、日ごろから子どもに防犯の心構えを教えておくことも重要です。子どもを誘拐や連れ去りから守るために警察庁が考案した標語が「いかのおすし」です。知らない人にはついて「いか」ない。知らない人の車に「の」らない。「お」おきな声で叫ぶ。「す」ぐに逃げる。何かあったら「し」らせる。この標語を子どもがいる家庭の合言葉にしましょう。

 7月25日朝、松戸市で小学校のプールに行く途中の3年生の女児が男に車に連れ込まれそうになりましたが、大声で騒いだため、難を逃れることができました。身の危険を感じたときは、とにかく大声で助けを求めることが第一と、大声を出す訓練をしている小学校や幼稚園も多いようです。

 下校時には必ず迎えに行くという親も多いのですが、家庭や学校でこれほど気をつけていても、子どもが不審な人物に声を掛けられたという出来事が後を絶ちません。小さな子を狙う人物は何度も犯行を試みる傾向が強く、子どもが1人になる瞬間をじっと待っているのです。

 そんな不審者から子どもを守るために、地域の人々の監視の目が欠かせません。倉敷市の事件でも、解決の糸口になったのは、不審な車のナンバーをしっかりと覚えていた住民からの通報でした。

 小さな子どもを持つ親へのアンケートで「子どもを1人にさせない」「防犯グッズを持たせる」と並んで多かったのが「地域で見守る」という回答でした。何よりも有効なのは人の目です。子どもたちを地域の住民が守るという心構えが、卑劣な犯行から子どもたちを守るのです。

 

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